Jクレジットの第11回入札の実施期間が発表されました。入札書の受付期間は、2021年4月12日(月)~2021年4月19日(月)17時必着です。第11回の入札量は、再エネ発電が12万トン、省エネが6万トンとなっています。新型コロナウイルス対策のため郵送のみの受付となっていますので、ご注意ください。
これまでの入札量の推移は以下の通りです。
(出典:Jクレジット制度事務局)
上図のオレンジ色の折れ線グラフが再エネ発電のクレジットの応札倍率を示しています。第7回以降、右肩上がりで伸び続けていることがわかります。前回の第10回では、再エネ発電クレジットの入札量25万トンに対し、総入札量は109万トン。なんと応札倍率は4倍を超えました。
冒頭の通り、4月に予定されている第11回入札では、再エネ発電クレジットの入札量は12万トンです。再エネ由来のJクレジットは、CDP質問書やRE100達成のための再エネ調達量としての報告が可能なことから、ニーズが高まっています。次回の入札では、競争がさらに激化すると予想されます。
クレジット種別によって異なる用途
Jクレジットの活用方法には、CDP質問書やRE100のほか、省エネ法や温対法への報告にも使用できます。しかし、再エネ発電や省エネといったクレジット種別によっては活用が認められないケースもあります。種別ごとの活用方法は以下の通りです。
(出典:Jクレジット制度事務局)
温対法とカーボンオフセット、ASSET事業用途では、すべての種別のJクレジットが活用可能です。それ以外の省エネ法、CDP質問書、RE100などは使用できる種別が指定されています。
欧州ではすでに排出権の値上がりも発生
2021年3月25日付の日本経済新聞の記事によると、欧州における排出権取引の価格が値上がりが報じられています。EUでは、温室効果ガスの排出量にあらかじめ上限が定められ、この枠内に収まるように排出量を削減しなければなりません。排出量がオーバーしてしまいそうなときは、他社から排出できる権利(=排出権)を購入する必要があります。
欧州で排出権が値上がりしている背景には、EUが2019年に表明した「2050年カーボンニュートラル」という大きな目標があります。この目標に従い、企業に定められる排出量の枠が厳しくなるにつれて、排出権の争奪戦がスタートしているのです。同じく2050年脱炭素を目指す日本においても、こうしたニーズの高まりは顕著になっていくことが予想されます。
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