需要家がFIT非化石証書を直接取引できる「再エネ価値取引市場(仮称)」を新たに設置する動きについては、以前本ブログでご紹介した通りです。このほど初回オークションのスケジュールが決定しました。合わせて、これまでの議論の要点も解説します。(参考『非化石証書が需要家もアクセス可能に。要件や最低価格の議論始まる | REiVALUE Blog』)
これまでの議論の3つの要点を整理
「再エネ価値取引市場(仮称)」とは、需要家が参加できる非化石証書の取引市場。日本卸電力取引所(JEPX)を通して、需要家がFITによる非化石証書を直接購入できる仕組みが整えられる方向です。
これまで議論が行われてきた、主要な3つのテーマのポイントは以下の通りです。
- 電源証明型
- 現状の「FIT再エネ」だけでなく、電源の種類や産地といった属性を確認できるようになる見込みです。現在実証中のトラッキング制度との関係を整理しながら制度設計されます。
- 需要家の要件
- 幅広い需要家が参加できるようになる方向です。加えて、仲介する事業者の参加も認め、非化石証書の価格低減を図ります。
- 価格水準
- 昨今のニーズを踏まえ「大幅な改定」が重要であるとしながらも、他の制度への影響を考慮しながら議論を進めるとされています。
今後は、これまでの議論を踏まえながら取引頻度・価格の決定方式や証書の有効期限といったテーマについても議論が深められます。
初回オークションは11月に決定
初回オークションが2021年11月19日(金)~26日(金)となることが発表されました。当初示されていた下記のスケジュール案の通りに進めば、第2回オークションが2022年1~3月ごろ、第3回が同年4~6月ごろに実施される見込みです。
(出典:資源エネルギー庁)
当社では、新たに開設される市場の検討動向も含め、環境価値の調達手段などもウォッチしております。さまざまな条件、ご予算でのご提案も可能ですので、どうぞお気軽にお問合せください。