サイトアイコン リアイバリュー株式会社

電気料金見直し、中部電力ミライズと中国電力が新標準メニュー発表

Soaring fossil gas costs responsible for EU electricity price increase.

燃料価格などの高騰を受け、旧一般電気事業者各社は標準料金メニューの見直しを急いでいます。10月末には、中部電力ミライズと中国電力が高圧・特別高圧向けの新たな標準料金メニューを発表しました。そこで、今回は標準料金メニュー見直しの最新動向についてお届けします。

 

中部電力ミライズの見直し後標準料金メニュー

中部電力ミライズは2022年10月28日、高圧・特別高圧の需要家向けの標準料金メニューの見直し内容を明らかにしました。見直し後標準料金メニューは、現在の電力量料金単価に高圧で3.28円/kWh、特別高圧で3.23円/kWhを加えたものになります。

(出典:中部電力ミライズ株式会社

 

また、同時に燃料費調整制度も見直すとし、具体的には、最新の火力構成比とともに、中部エリアの日本卸電力取引所(JEPX)の実績値も反映するとされています。新たな標準料金メニューの受付再開は2023年1月ごろから、供給開始は同年4月以降になる見通しです。

 

中部電力ミライズは、一定の条件のもとで試算した標準料金メニュー値上げの影響額を試算しています。契約電力や使用電力量など電気の使い方、契約内容によっても異なりますが、値上げのインパクトは月間で10%前後になるという試算が公表されています。なお、より具体的な金額を知りたい方は、中部電力ミライズのWEBサイト影響額シミュレーション」で試算してみることをおすすめします。

 

中国電力の見直し後標準料金メニュー

中国電力も同日、高圧・特別高圧向けの見直し後標準料金メニューを発表しました。中部電力ミライズと同様に、燃料費調整制度にはJEPX価格に変動する「市場価格調整額を新たに取り入れるとしています。「市場価格調整額」では、あらかじめ決めた基準市場価格よりも市場価格が高い場合はプラス調整、低い場合はマイナス調整となります。注目すべきは、電力量料金だけでなく基本料金も値上げするとしている点です。契約種別ごとの値上げ幅は下図の通りとされました。

(電気料金単価の見直し概要。出典:中国電力株式会社

 

これによって、契約種別ごとのモデルケースでは、約16〜17%の値上げになるとしています。新たな標準料金メニューの申込受付は2023年1月ごろ、供給開始は2023年4月1日からを予定しているとのことです。

 

東北、東京、北陸、四国、沖縄は家庭向けの値上げも検討

10月末から11月1日にかけて、東北電力東京電力エナジーパートナー北陸電力四国電力沖縄電力の5社が相次ぎ、2023年度に向けて規制料金分野を含めた値上げの検討に入ると発表しました。規制料金とは電力自由化前から続く電気料金メニューで、主に低圧・家庭向けの「従量電灯」などが該当します。規制料金を変更するには経済産業大臣の認可が必要ですが、東北電力と中国電力はこの申請準備に入ることも明らかにしています。

 

北海道電力、関西電力、九州電力においてはまだ大きな動きは見られないものの、各社とも何らかの値上げに踏み切ると考えられており、今後の発表が注目されます。



本ブログでは、今後もこうした動向を逐次お伝えしてまいります。当社は関西電力エリアにおいて、高圧の需要家様向けのご提案を再開させていただいております。(参考:【お知らせ】関西電力エリア・高圧のお客様を対象とした電力供給のご提案再開について|REiVALUE Blog)さらに、東北電力エリアにおいても高圧の需要家様向けのご提案が可能になりました。ご提案にあたっては、まず、当社スタッフがお客様の電気のご利用状況やご契約条件をお伺いしたうえで検討させていただきます。ぜひお気軽にご相談ください。

モバイルバージョンを終了