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非化石証書取引、「内外無差別」徹底を指摘。2022年度の監視結果

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電力・ガス取引監視等委員会は2023年10月13日、2022年度非化石価値取引市場のオークションと相対取引に関する監視結果を報告しました。それによると、非FIT非化石証書の相対取引で社内・グループ内への販売を優先している事例があったとされ、同委員会は内外無差別を徹底する重要性を指摘しました。

 

2022年度非FIT証書オークションには問題なし

電力・ガス取引監視等委員会は、非化石価値取引市場における非FIT非化石証書のオークションと相対取引に関する監視結果を定期的に報告しています。非FIT非化石証書の由来となるのは、大手電力会社が保有する原子力発電や大型水力発電などが中心です。そのため、大手電力会社の入札行動が市場における取引価格に強く影響すると考えられます。そこで、非FIT証書の取引における公平性や価格形成の透明性を確保するために、旧一般電気事業者と電源開発を対象として、電力・ガス取引監視等委員会が定期的に取引を監視しているのです。

 

2023年10月13日には、2022年度の非FIT非化石証書の非化石価値取引市場オークション(第1回〜第4回)と相対取引に関する監視結果が公表されました。監視の対象は主に、売り惜しみや価格つり上げの有無です。

 

その結果、2022年度の非FIT非化石証書オークションについては、売り惜しみ、価格つり上げのいずれも確認されませんでした。各事業者の市場投入予定量と実際の売入札量に乖離はなく、入札価格の分布にも問題となる事例は認められなかったとのことです。

 

相対取引での発電・小売間の情報遮断に指摘

その一方で、2022年度の非FIT非化石証書相対取引における発電部門・小売部門間の情報遮断の状況については、必ずしも徹底された体制になっていないことがわかりました。というのも、大手電力会社2社では、非FIT証書の販売業務と購入業務を同一部門が担当していることがわかり、一部の情報の共有が行われていることが明らかになったのです。


(2022年非FIT非化石証書の販売及び購入に係る担当部署。※東電RP、中部、電発を除く。出典:電力・ガス取引監視等委員会

 

また、取引内容を確認したところ、2社は認定量のほぼ全量、3社は7〜8割が社内・グループ内での内部取引であったことも判明しました。さらに、同委員会のヒアリングによると、各社で内部取引分を優先して販売していたとされています。



「内外無差別」の徹底に向けて制度変更も含め検討

電力の卸取引においては、市場で強い影響力をもつ大手電力会社は、社内・グループ内と社外を区別しない「内外無差別」が重視されています。具体的には、電力の卸取引における内外無差別な「交渉機会」「卸条件」「卸売を担保するための体制(発電・小売間の情報遮断等)」の確保が求められているのです。

 

しかし、今回の監視によって、非FIT非化石証書相対取引においては、こうした「内外無差別」が必ずしも徹底されていないことがわかりました。同委員会では、今後の取引の透明性を確保するために、発電部門・小売部門間の情報遮断を徹底すること、内部取引価格の設定を求めるとともに、制度の変更も検討することを挙げています。この先のオークションのあり方も含め、非化石価値取引市場に関する制度の動向が注目されます。


(参考:資源エネルギー庁 非化石価値取引市場 (高度化法義務達成市場) 2022年度オークション及び 証書の相対取引に係る監視結果の報告 2023年10月13日)

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