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関西電力、特高・高圧標準メニューを市場連動制に。2024年4月から

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関西電力は2023年12月5日、特別高圧・高圧向け電気料金の標準メニューに市場価格を反映する仕組みを新たに導入すると発表しました。新メニューは2024年4月から適用されます。どのような見直しが行われるのか、詳しく見ていきましょう。

市場価格調整を新たに導入

(標準メニューの見直しの概要。出典:関西電力株式会社

関西電力は2024年4月1日から、特別高圧・高圧の需要家向けの標準メニューに対して、新たに市場価格調整を導入します。これは、卸電力取引市場の価格変動を、電気料金に反映できるようにするためです。

導入の背景として、同社の電源調達の状況に変化があったことが挙げられています。具体的には、卸電力取引市場における取引やFIT制度による買取などの割合が、今後、増加するためとしています。

市場価格調整の概要は、次の通りです。3ヶ月ごとの平均市場価格と基準市場価格10.82円/kWhの差分に、電圧別の調整係数を乗じたものが、市場価格調整単価となります。平均市場価格は、3〜5ヶ月前の卸電力取引所の関西エリアのスポット市場価格における平均値をもとに算出されます。電圧別の調整係数については、下図の水準が上限値となり、2024年1月末までに発表されるとのことです。

(見直し前後の市場価格調整。出典:関西電力株式会社

燃料費調整を考慮した電力量料金単価の見直しも

さらに、同社は、燃料費調整の前提諸元と電力量料金単価の見直しも併せて行うとしています。燃料費調整をめぐっては、電源の調達状況が変化したことなどから、基準燃料価格、基準単価、換算係数のすべてを大きく見直ししました。詳細は、下図の通りです。

(燃料費調整の前提諸元の見直しの概要。見直し前後の算定諸元。出典:関西電力株式会社

これにともなって、電力量料金単価を「2023年7〜9月の平均燃料価格の燃料費調整単価を加えたもの」と同じ水準になるように見直すとしています。見直し前の前提諸元で算定した同期間の燃料費調整単価は、特別高圧で+3.85円/kWh、高圧で+3.90円/kWhのため、見直し前の電力量料金単価にこれらの単価が付加される形になります。同社によると、需要家の負担がかわらないように見直しを行うとのことです。

(電力量料金単価の見直しの概要。出典:関西電力株式会社

対象となるのは、特別高圧・高圧の時間帯別メニュー(TOU、Time of Use)、自家発補給電力の電力量料金単価です。具体的な対象メニューは下記の通りです。これらの見直しも、2024年4月1日から適用される見通しです。

(電力量料金単価の見直しの概要。出典:関西電力株式会社

関西電力が特別高圧・高圧の標準メニューの見直しに踏み切るのは、2018年以来のことです。対象となる需要家は、あらかじめ、新メニューの仕組みや変更のポイントを押さえておくことが大切です。

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