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小売事業者のkWh確保措置、容量拠出金の追加徴収か指導・勧告の措置を検討

経済産業省・資源エネルギー庁は2026年2月4日、小売電気業者の供給力確保義務について議論し、2通りの措置を提案しました。供給力を調達できなかった場合に、容量拠出金の追加徴収を行う案と、電気事業法に基づく指導・勧告を行う案です。

確保量未達の場合の措置を2案提示

小売電気業者の供給力確保義務とは、実需給の3年度前と1年度前に小売電気事業者にkWh確保を義務付ける方策で、昨年夏から検討が行われています。これまでの検討内容については、こちらの記事を併せてご覧ください。(参考:小売事業者へのkWh確保案、小規模事業者への時限的な配慮策を議論 | Reivalueメディア)

第9回電力システム改革の検証を踏まえた制度設計ワーキンググループでは、実需給の3年度前に実需給年度の想定需要の5割(小規模事業者は2.5割)、1年度前に7割(小規模事業者は5割)に相当する量のkWhの確保を求めるとした場合に、小売電気事業者に対して履行を促す措置が提案されました。具体的には、次の「A案」と「B案」です。

A案:ペナルティとして容量拠出金の追加徴収を行う

求められるkWhを確保できなかった場合に、「一定の容量拠出金の追加徴収(経済的ディスインセンティブ)」を行うとする案です。追加徴収は、その年度に調達できなかった「未達kWh」に比例して算定されます。追加徴収額の単価の設定方法としては、「追加供給力調達に要した費用 ÷ 未達kWhの全国の総量」、「中長期市場における平均的な取引単価 – スポット市場における平均的な取引単価」といった考え方が挙げられています。

B案:電気事業法に基づく指導・勧告を行う

求められるkWhを確保できなかった場合に、「電気事業法に基づく指導・勧告の対象」とする案で、検討当初の方向性に近いものです。指導・勧告の対象は、単年度での未達で判断するのではなく、程度や期間、中長期取引の実情に応じて調整するとしています。

バランシンググループでの共同調達を認める方針

複数事業者による共同調達について(N-3年度前水準の評価イメージ)。(出典:資源エネルギー庁

小売電気事業者が需要バランシンググループ(BG)で電源調達を行う形態も認める方向で議論が進められています。上図の通り、BG全体で求められるkWhを期限内に確保できていれば、BG内の各小売電気事業者の調達状況が揃っていなくてもペナルティを課さないとする方針です。また、FIT/FIP電源も供給力としてのカウントに含める考えも示されました。

今後は、想定需要やkWh確保量の具体的な検証が進められていきます。検討の動向には、引き続き注目する必要がありそうです。

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