2026年4月に入り、電力卸売市場の価格が高値で推移しています。市場の動向を踏まえて、電力メニューの選択や小売電気事業への影響について考察します。
スポット市場価格が4月に入り高値で推移
2026年4月1日引き渡しの日本卸電力取引所(JEPX)スポット市場において、価格が急騰しました。価格がもっとも高かったのは、東京電力・中部電力・北陸電力の3エリアの13:30コマで、44.38円/kWhとなりました。また、4月2日・3日にも、東京電力エリアで50円/kWhに達するなど、東日本のエリアを中心に価格高騰が目立ちます。
こうした価格高騰の背景には、いくつかの要因が考えられます。そのうちの1つが、年度が変わったことで、発電事業者・小売電気事業者間の相対契約が満了するなど、取引をめぐる各社のポジションが更新されたことです。小売事業者は近年の安価な市場価格を踏まえて市場調達割合を増やし、同様に需要家も安価を見込んだ市場連動メニューを採用した結果、市場の需要が高まっているものと考えられます。
市場連動型メニューや小売電気事業への影響を注視
JEPXスポット市場の価格は、2021年末〜2022年初頭の高騰以降、比較的安定的に推移してきました。特に、この数年は、瞬間的な高騰を除けば全エリアで10数円台に収まっています。こうした状況を受けて、需要家が市場連動型の電力メニューを選択するケースもあります。
その一方で、スポット市場の高騰を受けて、中には、新規申込の受付停止を行う小売電気事業者も出ていると報じらています。こうした状況が続けば、需要家への影響がさらに膨らむ可能性もあるでしょう。もちろん、小売電気事業へのインパクトも避けられません。世界的な燃料価格の高騰のみならず、市場の動きも注視する必要性が高まっています。
