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米トランプ政権「パリ協定」離脱を通告 温暖化対策への影響は?

アメリカのトランプ大統領は、2019年11月4日、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」からの離脱を国連に正式に通告しました。石炭などのエネルギー産業を重視するトランプ大統領は、大統領当選前からパリ協定の離脱を公約として掲げており、その公約を果たした格好となりました。パリ協定の規定では、離脱が表明できるのは協定が発効した2016年11月4日の3年後であり、表明が可能となった初日に通告を行ったとのことです。なお、離脱は1年後の2020年11月4日の予定です。

今回の表明が、地球温暖化対策にとって大きなマイナスとなるという見方もあります。世界の中でも存在感の大きいアメリカの離脱は確かに多大なインパクトを持つでしょう。しかしパリ協定を締結しているほかの国々がこれに同調する動きは出ていません。また、アメリカ国内でも民間企業などはすでに独自の温暖化対策を進めています。

企業独自の対策進む、ESG経営重視の流れ大きく

アメリカ・シアトルを拠点に世界16か国でECサイトを運営しているAmazonは、2019年9月19日、パリ協定の2050年目標を10年前倒しで達成するコミットメント「The Climate Pledge」をGlobal Optimismと共同で発表しました。Global Optimismは、国連気候変動枠組条約事務局のクリスティナ・フィゲレス前事務局長が創設した団体で、気候変動について複数のイニシアティブを発表しています。

The Climate Pledgeの詳細は以下の通りです。Amazon の事業活動に使用する再生可能エネルギーの割合を、現在の40%から2020年には80%、2030年には100%に引き上げを行います。さらに、2040年にはCO2の排出量と吸収量がイコールとなる「カーボンニュートラル」達成を目指すとのことです。The Climate Pledgeは世界初のコミットと高く評価されています。

また同日Amazon のジェフ・ベゾスCEOは、配送用の電気自動車(EV)をスタートアップ企業Rivianに10万台発注したとも発表しました。2021年から運用を開始し、まず1万台を稼働させるとのことです。2040年のカーボンニュートラルに向け、大胆かつスピーディなアクションだといえるでしょう。

この事例から、企業にとってESG(環境・社会・企業統治)経営は、いまや企業価値を高める最良の手段だといえるのではないでしょうか。持続可能な経営スタイルを内外に示すこと、そしてその実現のためにいち早く行動を起こすことが、企業のブランド価値を向上させ、選ばれる企業であり続けるための必要条件となりつつあります。

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