2020年1月6日から10日までの5日間、J-クレジットの第8回入札が行われました。第4回以降は、「再エネ発電」と「省エネ他」にクレジット種別を二分して入札が行われています。第8回の加重平均落札価格は、再エネ発電が1,851円/t-CO2、省エネ他が1,473円/t-CO2でした。前回と比較すると、再エネ発電は50円/t-CO2の値上がり、省エネ他は33円/t-CO2の値下がりとなっています。
再エネ発電と省エネ他との価格差は、前回よりさらに大きく、再エネの値上がり傾向、省エネ他の値下がり傾向が顕著に表れました。再エネ発電のニーズがさらに高まっていることを示しているといえるでしょう。それを証明するかのように、再エネ発電の販売数量20万トンに対し、はるかに超える59.2万トンの応札がありました。
「卒FIT太陽光」自家消費分もクレジット化へ、検討進む
2020年2月20日に開催された第20回J-クレジット運営委員会では、前回議論された卒FIT太陽光のクレジット認証について、引き続き検討されました。FIT買取期間の満了した、家庭用太陽光のいわゆる「卒FIT電源」について、クレジットを認証するかどうかという議論は、以前本ブログでもご紹介した通りです。
今回の委員会では、「追加的な設備投資」がプロジェクト登録申請日からさかのぼって2年以内になされている場合、登録できるという方向で検討が進められました。「追加的な設備投資」の対象は、次のとおり。
- 出力制御対応機能付きパワーコンディショナー(パワコン)
- 蓄電池
- 電気自動車(プラグインハイブリッド車含む)
- 貯湯槽付きヒートポンプ(エコキュート)
また、認証対象となるのは、卒FIT電源の自家消費分の「全量」、買取期間は8年間の1回限りとなる見込みです。
今後は、方法論(再エネ系EN-R-002)改定の認証をもって、卒FIT太陽光のクレジット創出が可能になると思われます。具体的なスケジュールなど、わかり次第逐次お届けしてまいります。