いよいよ「再エネ価値取引市場(仮称)」の初回オークションが、2021年11月に迫ってきました。需要家がFIT非化石証書を直接取引できる新市場の続報をお届けします。
再エネ価値取引市場の初回オークションが迫る
「再エネ価値取引市場(仮称)」については、経済産業省の電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会において議論が続けられてきました。2021年10月12日には、書面審議で「第6次中間とりまとめ(案)」が提出されました。(参考『「再エネ価値取引市場」の最新の検討状況! 最低価格は0.3円/kWhに | REiVALUE Blog』)
中間とりまとめ(案)は、同年11月11日までの期間でパブリックコメントが受け付けられています。制度の詳細が正式に決まるのは意見募集後になるとみられます。
現在提示されているスケジュールでは、再エネ価値取引市場の初回オークションは2021年11月19日(金)~26日(金)となっています。タイトなスケジュールの中、今後の説明会や手続きに注目が集まります。
JEPXが「非化石価値取引会員制度」を開始
こうした中、日本卸電力取引所(JEPX)が10月28日「非化石価値取引会員制度の開始について」という文書を発表しました。同文書によると、非化石価値の取引会員になるには、スポット市場などの取引とは別に入会手続きが必要になります。
(出典:日本卸電力取引所)
入会金は11万円(税込)、2021年度の年会費は12万円(不課税)で、売買で約定した非化石価値1kWhあたり0.01円(税抜)が発生するとのことです。
「非化石価値取引会員規程」や「非化石価値取引会員加入申込書」などもすでに公開されており、加入申込にあたっては取引所の利用目的や収支計画を提出することが定められています。
引き続き非化石証書のトラッキング実証も
一方で、2021年度の第2回FIT・非FIT非化石証書オークションに合わせたトラッキング実証も継続して実施されます。FIT・非FIT非化石証書オークションの事業者登録の期間は11月10日(水)17時までとなっていますが、FIT非化石証書における小売事業者、仲介事業者、発電事業者については、11月5日(金)までとなっています。
再エネ価値取引市場については、パブリックコメント終了後の動向にも注視が必要です。第1回のオークション実施に向けて、当社は今後もしっかりとキャッチアップしていきます。当社では、環境価値についてのご相談なども受け付けております。どうぞお気軽にお問合せください!