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FIT非化石証書、2022年度第3回オークション結果をレポート

需要家がFIT非化石証書を取引する再エネ価値取引市場。今回は、2023年2月に実施された再エネ価値取引市場の2022年度第3回オークション結果についてレポートします。

 

再エネ価値取引市場とは

2022年度第3回目となる再エネ価値取引市場のオークションが、2023年2月末に実施されました。再エネ価値取引市場とは、CO2排出削減のニーズの高まりを受け、FIT非化石証書を取引する場として2021年11月に創設されたものです。オークションに参加できるのはあらかじめ日本卸電力取引所(JEPX)の「非化石価値取引会員」に登録した事業者で、2023年3月20日現在、380社が登録されています。

 

再エネ価値取引市場の第3回オークション結果

(2022年度 非化石価値取引市場 取引結果通知。出典:日本卸電力取引所)

再エネ価値取引市場では、2021年11月からこれまで合計6回のオークションが開催されました。約定量は回を重ねるごとに増加しており、2022年度第3回目オークションでは約54億kWhにまで伸びました。前回、前々回の約定量は約33億kWhだったことと比べると、FIT非化石証書のニーズが徐々に高まっていることが見て取れます。(参考:FIT非化石証書、2022年度第2回オークションと今後の見直し方向性 | REiVALUE Blog

 

2022年度第3回オークションの約定加重平均価格は、これまでと同様に0.3円/kWhでした。これは、現在の再エネ価値取引市場における最低価格です。その一方で、最高価格は前回の0.5円/kWhから微増し、0.8円/kWhとなりました。FIT非化石証書のニーズの高まりに伴って、今後の取引価格がどのように推移していくかも注目されます。

 

非化石価値取引市場における非FIT証書の結果は?

JEPXでは、非FIT非化石証書を取り扱う「非化石価値取引市場」のオークションも開催されています。非FIT非化石証書は「再エネ指定なし」「再エネ指定」の2種類に分けてオークションが実施されています。2022年度第3回目のオークション結果は、次の通りです。

 

「再エネ指定なし」については、売入札総量と同量の約1.4億kWhが約定しました。しかし、買入札総量は約定量を大きく上回る約182億kWhでした。この傾向は「再エネ指定」でも同様で、約定量が約180万kWhであったのに対し、買入札総量は約183億kWhとなっています。約定価格は、いずれも1.3円/kWhでした。

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