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2027年度容量市場、約定価格は前回から1.5倍の増額に

電力広域的運営推進機関(OCCTO)は2024年1月24日、容量市場の2023年度メインオークション結果(対象実需給年度:2027年度)を発表しました。全国平均の約定価格は7,847円/kWとなり、前年度の平均価格から2600円以上アップしました。

 

前回から1.5倍の7,847円/kW

電力広域的運営推進機関(OCCTO)が公表した容量市場の2023年度メインオークション結果(対象実需給年度:2027年度)によると、約定結果は下図の通りです。


(2023年度実施 容量市場メインオークション(対象実需給年度:2027年度)の約定結果。出典:電力広域的運営推進機関

 

約定総額を約定総容量で割ると、全国平均の約定価格は1kWあたり7,847.00円です。前年度の全国平均の約定価格は5,226.43円/kWだったため、約2,620円の増額となりました。

 

過去4回の約定価格の推移

(容量市場メインオークション約定結果の推移。出典:電力広域的運営推進機関より筆者作成)

2020年度の初回オークションから、これまでに4回のメインオークションが実施されました。各エリアの約定結果の推移を下図の通り取りまとめました。データラベルは、各年度の平均約定価格です。初回オークションではほぼ上限価格に張り付きましたが、2025年度分では1万円以上の値下がりとなりました。第2回を底値に上がりつつあるものの、全体として、大きくばらついていることがわかります。



容量市場の課題は「収支予見性」か

将来の発電所の供給力を確保するために創設された容量市場は、発電所の適切な更新や投資を促すための制度と位置付けられています。また、火力発電所だけでなく、系統用蓄電池を運用することで収益を確保する場としても活用が期待されています。

 

その一方で、約定価格が毎年大きく変動することから、発電事業者の間では収支予見性が立てにくいという声も聞かれます。今後の約定価格がどのように推移していくのか、引き続き注視していきます。

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