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2023.09.06ニューストータルエネルギーソリューション再エネ調達GHG

非化石証書の2023年度初回オークション、FIT証書は0.41円

2023年度第1回の非化石価値取引市場の取引結果が、8月29〜31日にかけて公表されました。今回から、FIT非化石証書の最低価格が0.1円引き上げられて0.4円となったことを受け、FIT非化石証書の約定価格は0.41円/kWhとなりました。

 

FIT証書、最低価格の引き上げで約定価格は0.41円に

2023年度初回となるFIT非化石証書の取引結果は、下図の通りです。最高価格は4円/kWh、最低価格は同0.4円、約定価格は同0.41円となりました。昨年度と同様に、売り入札量の優勢が続いています。入札者数は202社と、昨年度第4回入札の208者とほぼ横ばいとなりました。


(FIT非化石証書の入札・約定量と約定価格の推移。日本卸電力取引所より筆者作成)

また、今回から、FIT非化石証書の最低価格が0.4円/kWhに引き上げられました。昨年度までの0.3円/kWhから0.1円の引き上げです。世界情勢の変化などから再エネ価値が上昇していることを反映したものですが、詳しくはこちらの記事で説明しています。ぜひ合わせてご覧ください。(参考:FIT非化石証書の最低価格が0.4円に。2023年度初回オークションから | REiVALUE Blog

 

非FIT証書は最低価格0.6円に貼りつく

その一方で、小売電気事業者が取引する非FIT非化石証書は、「再エネ指定あり」「再エネ指定なし」の両方で約定価格は最低価格の0.6円/kWhに貼りつきました。いずれも、買い入札量に対して売り入札量が多い“売れ残り”の状況ですが、特に「再エネ指定あり」でその傾向が顕著になっています。

(非FIT非化石証書(再エネ指定)の入札・約定量と約定価格の推移。日本卸電力取引所より筆者作成)

(非FIT非化石証書(再エネ指定なし)の入札・約定量と約定価格の推移。日本卸電力取引所より筆者作成)

年間販売電力量が5億kWh以上の小売電気事業者に対しては、「エネルギー供給構造高度化法(高度化法)」によって、2030年度の非化石電源比率を44%以上にするという目標が課せられています。そのため、高度化法の対象となる小売電気事業者の間では、非FIT非化石証書のニーズが高まると考えられます。

 

しかし、今回の入札は2023年度初回ということもあり、多くの売れ残りが発生する状況になったのではないでしょうか。取引回数を重ねるごとに、非FIT非化石証書のニーズがどのように変わっていくのかについても、引き続き注目していきます。

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