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2020年4月非化石証書は”非FIT”へ拡大 第3回オークションの行方は?

電気に付随する価値が3種類あることは、以前の記事でもご紹介した通りです。3つの価値とは、「非化石価値」「ゼロエミ価値」「環境表示価値」。非化石証書は、この3つの価値を電気から切り離して取引するために作られた仕組みです。

現在、非化石証書によって取引ができるのはFIT(固定価格買取)制度対象の発電分です。しかし、2020年4月からは、この対象が大きく拡大。FIT・非FITに関わらず、すべての非化石電源が対象になります。このため、2020年1月31日、経済産業省は、新たに対象に加わる非FIT非化石証書の「環境表示価値」の取り扱いについて、方向性を示しました。

小売電気事業者が非化石証書を利用した場合、需要家に対するPRには注意が必要です。非化石証書の使用は、電源構成に計上できません。そのため、電源構成とは異なる旨を「実質的に」などの表現で伝える必要があります。今回は、再エネ電気であること、ゼロエミッション電源に由来する電気であることについて、次の通り案が出されました。

(出典:第38回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会 資料4)

トラッキング付非化石証書、第3回目実証開催 気になる取引量は?

非化石証書がカバーする3つの価値には多くの用途があります。「非化石価値」は高度化法に、「ゼロエミ価値」は温対法に、そして「環境表示価値」は需要家に対しアピールすることができます。さらに、トラッキング付き非化石証書は、電源の100%再エネ化を目指す「RE100」に活用可能です。

トラッキング付非化石証書の実証実験は、2019年度第3回目が実施されており、2月21日までに最終割当結果通知が交付される予定です。取扱量は、第1回が約1.1億kWh、第2回が約1.9億kWh。確実に活発化しています。第3回オークションの詳細がわかり次第、本ブログにてお届けしてまいります。また、高度化法の2020年度目標値も固まりつつあります。こちらも逐次お知らせいたします。ぜひご注目ください。

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