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FIP制度、各種ライセンスの導入へ 「再エネ特措法」など閣議決定

2020年2月25日、「電気事業法」「再エネ特措(FIT)法」「独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)法」の一部改正案が閣議決定されました。

背景にあるのは、自然災害の頻発、地政学的リスクの変化、そして再エネの主力電源化です。毎年のように頻発、激甚化する災害に対し、電力インフラをハード面・ソフト面から構築する意図が反映されています。地政学的リスクとは、火力発電燃料の輸入元である中東情勢の変化などを指します。再エネの主力電源化とは、2018年7月「第5次エネルギー基本計画」で明示された、2050年に温室効果ガス80%削減という目標に向けた方針です。当社は中でも、「再エネ特措(FIT)法」と「電気事業法」の改正に着目したいと思います。

FIT制度は次の局面へ、「FIP」スタート

「再エネ特措(FIT)法」の改正により、固定価格買取(FIT)制度からFIP制度への移行が、いよいよ本格的にスタートします。以前本ブログでもお伝えした、市場価格に一定のプレミアムを上乗せする”Feed in premium”、通称FIP制度。その対象は、大規模事業用太陽光発電や風力発電です。これらは、コスト競争力のある「競争電源」と位置づけられ、さらなる普及が期待されています。

同時に、送電網の増強コストの一部を、賦課金方式で全国一律に課す制度を新設することも明示されました。これは、再エネの主力化のための「プッシュ型」の系統形成とされています。つまり、積極的なネットワークの構築を目指すもので、詳細はこれからの検討です。ある意味では、再エネへの転換に伴う「痛み」とも言えるかもしれません。

配電事業者とアグリゲーターはライセンス制に

「電気事業法」については、一般送配電事業者などに関する改正内容がメインとなっています。注目すべきは、「配電事業ライセンス」と「アグリゲーターライセンス」の導入でしょう。

災害に備え、平時は主要系統に接続し、災害時だけ独立運用を行う地域配電網「マイクログリッド」について、新たな「配電事業者」による運用の方向性が打ち出されました。現制度の特定送配電事業と異なり、送配電網を所有する必要はなく、一般送配電事業者からネットワークを借りて運用を行います。ここで期待されるのは「面的」な運用です。新しい位置づけの「配電事業者」に対しては,ライセンス制が検討されています。

また、マイクログリッドなどの導入により、増加が予想される分散型電源をコントロールする役目は「アグリゲーター」が担います。この「アグリゲーター」も、電気事業法上に位置づけ、ライセンス制とすることが検討されています。

これらの法案は「エネルギー供給強靭化法案」として、第201回通常国会に提出されます。エネルギーの制度設計を巡って、これから各所でさまざまな動きが目白押しです。本ブログでは、最新動向について逐次お知らせしてまいりますので、どうぞご注目ください。

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