第13回Jクレジット入札の結果が発表されました。再エネ発電クレジットは3000円を突破し、値上がりが続いています。脱炭素経営を実現するキーポイントは、いかにコストを抑えながら環境価値を調達するのかにあるといっても過言ではありません。
続騰の再エネ発電クレジット価格、取り合いの様相も
2022年6月1日、第13回Jクレジット入札の結果が発表されました。これは、同年4月11日〜18日に実施された入札販売の結果です。
総販売量は再エネ発電が20万トン、省エネ他が10万トンでしたが、この販売量に対して、それぞれ約47万トン(再エネ発電)、約17.6万トン(省エネ他)の入札が集まりました。引き続き、再エネ発電に販売量の2倍を超える入札が集まっていることは、特筆すべきポイントだといえます。
注目された平均落札価格は、再エネ発電が3,278円/t-CO2、省エネ他が1,607円/t-CO2となりました。再エネ発電の価格は初めて3000円を突破し、値上がりが止まらない状況です。
出典)Jクレジット制度事務局「J-クレジット制度について(データ集)」2022年5月
これまでの平均落札価格の推移は上図の通りです。再エネ発電と省エネ他の価格差は広がる一方で、再エネ発電クレジットのニーズの高さが際立っています。
なお、これまでのJクレジット入札結果については、こちらのブログでご紹介しています。今後のJクレジット価格の見通しを占う意味でも、ぜひ合わせてご覧ください。
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脱炭素経営、焦点は環境価値の“調達戦略”に
上図のグラフからわかる通り、再エネ発電クレジットの価格を1kWhあたりに換算すると、今回の第13回入札では約1.51円となっています。これまでの経緯を振り返ると、前回の第12回では約1.38円/kWh、第11回では約1.17円/kWhでした。
もちろん、これは入札における取引価格ですので、一般の相対取引ではこれ以上の高値になることも十分考えられます。
その一方で、需要家が直接取引できる「再エネ価値取引市場」では、FIT非化石証書の直近のオークションの約定価格(2022年5月実施分)が加重平均で1kWhあたり0.3円となっています。(参考:再エネ価値取引市場、第3回オークションが示す“GX化”の加速 | REiVALUE Blog)
しかし、再エネ価値取引市場に参加するには、日本卸電力取引所(JEPX)の「非化石価値取引会員」に登録する必要があるなど、専門知識が求められる場面もあると考えられます。
脱炭素経営を目指す需要家にとっては、環境価値の調達コストをいかに抑えながらCO2排出低減を実現するかが、切実な課題として迫られているといえます。電気だけでなく、環境価値の調達においても戦略を立て、市場や制度の動向を見据えた計画の立案が不可欠だといえるでしょう。
当社は、再エネ価値取引市場においてFIT非化石証書の取引を仲介する「仲介事業者」として登録されております。(参考『日本卸電力取引所 非化石価値取引会員一覧』)
FIT非化石証書やJクレジットなど、環境価値の取得をご検討の企業さまがおられましたら、仲介事業者である当社がしっかりとサポートさせていただきます。どうぞお気軽にお問合せください!
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