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2022.06.28ニュース再エネ調達

非FIT非化石証書、新設のFIP電源でも需要家の直接取引認める方向に

これまで小売電気事業者にしか調達が認められてこなかった“非FIT”非化石証書は、脱炭素経営のニーズを受け、条件付きで需要家と発電事業者との直接取引が認められるようになりました。その対象に、新設のFIP電源などによる証書を加える可能性が高まってきました。

 

もともと小売事業者だけが調達できた“非FIT”証書

需要家が環境価値を調達する手段として注目されている非化石証書。非化石証書にはFITによるものと非FITによるものがあります。本ブログでもたびたびご紹介してきた通り、FIT非化石証書については、2021年11月から「再エネ価値取引市場」が開設され、需要家がFIT非化石証書を直接調達できるようになりました。

再エネ価値取引市場の最新の取引状況については、こちらの記事で詳しくご説明しています。ぜひ合わせてご覧ください。(再エネ価値取引市場、第3回オークションが示す“GX化”の加速 | REiVALUE Blog

その一方で、非FIT非化石証書はこれまで、小売電気事業者のみが調達できるとされてきました。小売電気事業者には、エネルギー供給構造高度化法(高度化法)によって、2030年までに非化石電源比率を44%に引き上げることが義務付けられています。非FIT非化石証書は、主に、この高度化法達成のための手段と位置付けられてきたのです。

 

バーチャルPPAのニーズ受け需要家の直接調達を検討

しかし、昨今、需要家の間で環境価値だけを調達したいと求める声が大きくなってきました。中でも、電気と環境価値を別々に調達するバーチャルPPAに対するニーズが募っているとされています。

出典)経済産業省 第62回 制度検討作業部会 資料5「非化石価値取引について」より抜粋

バーチャルPPAでは、電気ではなく環境価値だけを調達することもありますが、日本ではこれまで、発電事業者と需要家との直接の取引が認められていませんでした

 

新設のFIP非化石証書なども直接取引の対象に?

しかし、こうしたニーズの高まりを受け、経済産業省は2022年2月、需要家と発電事業者との間で非FIT非化石証書を直接調達できるようにする考えを示しました。これは、第62回制度検討作業部会で示されたもので、一定の要件を満たす場合に直接取引を認めることで検討を進めるとされています。

この当時、直接取引の要件案として例示されたのは、次の2点です。

  • 証書のダブルカウントを回避するために、非FIT再エネ発電事業者と需要家双方がJEPXにおいて証書の口座を開設すること。また、証書の口座移転完了日までに、JEPXに相対取引の内容を報告し、適切に証書の口座移転を行うこと。
  • 対象である非FIT再エネ電源は新設であること。

出典)経済産業省 第62回 制度検討作業部会 資料5「非化石価値取引について」より抜粋

また、今年度から新たに始まったFIP制度を適用した電源の扱いについては「今後の需要家ニーズ等を踏まえ必要に応じて検討」という消極的な表現にとどめられていました。

ところが、2022年6月22日の第67回制度検討作業部では、一転して「新設FIP電源又は2022年度以降に営業運転開始となったFIT電源がFIP電源に移行した場合に限り、発電事業者と需要家における非FIT非化石証書の直接取引を認めることにしてはどうか」と前向きな姿勢が示されました。

これによって、新設のFIP電源などによる証書も、需要家の直接取引に含まれる可能性が生まれました。FIP電源の活用方法も、さらに多様化することが期待されます。

このように、非FIT非化石証書についての検討は、今後もどんどん進展していくでしょう。当社では、こうした議論の行方を逐次お届けしてまいります。

早くも需要家による“非FIT”証書調達の取り組みが登場!

折りしも、株式会社村田製作所と三菱商事株式会社は2022年6月24日、非FIT非化石証書を活用したバーチャルPPAを前提に、2025年までに7万kWの再エネ由来の電力を調達すると発表しました。将来的には、調達規模を約3億kWhにまで拡大するとされています。

出典)三菱商事株式会社 プレスリリース

このように、非FIT非化石証書のニーズが今後も引き続き高まり続けることは、想像に難くないでしょう。

RE100の技術要件、15年以内の電源由来の証書に限定か

さて、自然エネルギー財団はこのほど、国際イニシアチブRE100の「技術要件(Technical Criteria)」が、2023年3月に改訂される見通しであることを明らかにしました。それによると「現時点の改訂案では、加盟企業が購入する電力と証書は運転開始から15年以内の発電設備に限定する」ことを検討中であるとのことです。

つまり、再生可能エネルギー発電設備を新設する“追加性”を重視する姿勢であることが読み取れます。裏を返すと、古くからある水力発電などによる電気は、RE100の要件には認められないということになります。また、証書が由来する電源の運転開始日がいつなのかという属性情報も、これまでより重視されることになるでしょう。

こうした改訂の見通しがいつごろ確定するのかなど、今後のスケジュールにも要注目です。

 

当社は、再エネ価値取引市場においてFIT非化石証書の取引を仲介する「仲介事業者」として登録されております。(参考『日本卸電力取引所 非化石価値取引会員一覧』)

FIT非化石証書やJクレジットなど、環境価値の取得をご検討の企業さまがおられましたら、仲介事業者である当社がしっかりとサポートさせていただきます。

また、バーチャルPPAの実現に必要な非FIT非化石証書の新規調達などについても、ご相談を承っております。どうぞお気軽にお問合せください!

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