再エネ価値取引市場で売買されるFIT非化石証書の最低価格について、資源エネルギー庁は12月21日、1kWhあたり0.1円引き上げた0.4円/kWhにすることを決定しました。注目の最低価格引き上げについて、いち早くレポートします。
FIT証書の最低価格、0.1円引き上げで決定
資源エネルギー庁は、2022年12月21日に開催した第73回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会で、再エネ価値取引市場で売買されるFIT非化石証書の最低価格を従来の0.3円/kWhから0.1円引き上げ、0.4円/kWhにすることを決めました。これは、2023年8月頃に開催予定の2023年度初回オークションから適用されるということです。
現在、脱炭素経営に取り組む需要家などの声を受け、FIT非化石証書の最低価格は0.3円/kWhとされています。しかし、11月30日の同作業部会において、世界情勢の変化などから再エネ価値が上昇していることを考慮し、最低価格を引き上げる方向性が示されていました。こうした経緯については、こちらの記事でより詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。(参考:FIT非化石証書、2023年度から最低価格引き上げへ。トラッキングは有償化 | REiVALUE Blog)
オークション参加者の許容可能な値上げ幅探る
資源エネルギー庁は、今回の最低価格引き上げを決めるにあたって、再エネ価値取引市場に過去参加したことがある事業者にアンケートをとりました。アンケートを送付した約220社のうち、153社から回答を得られたとのことです。その中で、最低価格の値上げについては、0.1円/kWh以上の値上げ幅を許容すると回答した事業者が約6割に上ったとされています。
(FIT非化石証書の最低価格引き上げに関するアンケート結果③最低価格の値上げに対する許容性①。出典:資源エネルギー庁 第73回 総合資源エネルギー調査会 電力・ガス事業分科会 電力・ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会 資料9『再エネ価値取引市場について』より抜粋)
また、このアンケートでは、今後2年間の証書の購入見通しについて、約6割の事業者が増加予定であると回答しています。直近の購入量より5割程度と増やすと回答した事業者も約3割を占めています。FIT非化石証書のニーズは、この先も堅調に伸びていくことが予想されます。
当社は、再エネ価値取引市場においてFIT非化石証書の取引を仲介する「仲介事業者」として登録されております。(参考『日本卸電力取引所 非化石価値取引会員一覧』)
FIT非化石証書やJクレジットなど、環境価値の取得をご検討の企業さまがおられましたら、仲介事業者である当社がしっかりとサポートさせていただきます。どうぞお気軽にお問合せください!
エネルギーのお困りごとはございませんか?
当社は、コスト削減やカーボンニュートラル実現に向けたエネルギーソリューションの提供と、ソリューションを実践し培った知見に基づくエネルギーのアドバイザリーや実務支援を行っております。お客さま毎に異なるニーズに合わせて、環境目標達成に向けたソリューションを”具体的に”ご提案させて頂きます。再エネ電力調達、CO2削減に関するお困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。