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非化石エネ目標、2023年度から大企業に義務化。環境価値は“争奪戦”に

2022年5月13日、参議院で「安定的なエネルギー需給構造の確立を図るためのエネルギーの使用の合理化等に関する法律等の一部を改正する法律案(エネルギー使用合理化法改正案)」が可決、成立しました。改正のポイントや、それに伴うマーケットの動きを予想します。

 

「エネルギー使用合理化法」改正のポイント

改正エネルギー使用合理化法は、事業者などに非化石エネルギーの使用を求める省エネ法のほか、小売電気事業者を対象とする高度化法など複数の法律を束ねたもので、2023年4月の施行が予定されています。

この記事では、改正エネルギー使用合理化法の成立によって、企業に求められる報告義務などを中心に解説します。改正法の全体像については、こちらの記事でより詳しくご紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

(リンク:多消費企業に「非化石エネ目標」義務付けへ。来年度にも施行か | REiVALUE Blog

今回の法改正のポイントは、エネルギー使用量が一定規模以上の需要家に対して、非化石エネルギーの使用割合について目標設定を義務付ける点です。また、エネルギー消費原単位の改善に関して、これまで対象だった化石燃料だけでなく、すべてのエネルギー種別が追加されたことも特筆すべき点です。

 

「非化石エネ目標」義務化の対象となるのは?

出典)資源エネルギー庁 省エネ法ポータルサイト

非化石エネルギーの使用割合について、目標設定が義務付けられるのは、現在の省エネ法でいう「特定事業者」になるとみられます。特定事業者とは、年間のエネルギー使用量が原油換算で1,500kL以上の大規模な事業者を指します。

特定事業者に対しては、これまでもエネルギーの使用状況を毎年報告することが義務付けられているほか、原則として年平均1%以上のエネルギー消費原単位の改善が求められています。

来年度からは、これらに加え、非化石エネルギーの使用割合を設定することが義務付けられ、事業活動に伴うCO2排出量の削減がさらに厳しくチェックされていくと予想されます。

 

脱炭素化の加速で非化石証書などの価格競争も激化か

こうした背景から、環境価値を取引するJクレジットや非化石証書のニーズが、これまでになく高まることが容易に想像できます。本ブログでも、特に再エネ由来のJクレジットの価格が上がり続けていることについて、折に触れてお届けしてきましたが、この状況は今後さらに熱を帯びていくでしょう。

 

出典)日本卸電力取引所

 

また、5月11〜13日には、2021年度4回目となるFIT・非FIT非化石証書の取引結果が発表されました。それによると、約定価格の加重平均は最低価格となっていることがわかります。

さらに、現在、非FIT非化石証書は、産地などを証明するトラッキングのコストが付加されていませんが、今後はトラッキングコストがプラスされる方向性も打ち出されています。今年3月時点では、約0.008円/kWhになるとみられていましたが、こうしたニーズの高まりによって0.1~0.5円/kWhになるという見方もあります。

(リンク:再エネ価値取引市場、証書の活用期間は翌年6月末まで。経産省 | REiVALUE Blog



大手企業を中心に脱炭素化がさらに白熱し、環境価値を奪い合うような様相を呈してくることも十分考えられます。コストとのバランスをとりながら排出量を低減していくには、しっかりとした計画を練る必要がありそうです。

 

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