シェアする
Pocketで保存
はてなブックマーク
メディア
投稿:
更新:

GX-ETSとは? 第1フェーズの概要や報告の内容決まる

企業におけるグリーントランスフォーメーション(GX)を後押しするためのGXリーグでは、自主的な排出量取引である「GX-ETS」の開始が予定されています。今回は、GX-ETSとはどのような仕組みなのか、どういったルールが検討されているのかについて、解説します



GX-ETSとは

GX-ETSとは、経済産業省が創設したGXリーグにおける自主的な排出量取引(Emission Trading Scheme)のことで、CO2削減量・吸収量を取引できる仕組みを指します。欧州やカナダ、中国、韓国、米カリフォルニア州などでは、すでにETSが運用されています。

 

こうした諸外国のETSと日本のGX-ETSには、大きな違いがあります。それは、諸外国のETSの多くは参加が義務化されているのに対し、日本のGX-ETSは企業の自主性を重んじている点です。GXをリードするという企業の自主性を尊重することで、企業の取り組みを広くアピールし、資金調達や研究開発につなげようという意図があります。

 

GX-ETSの段階的な発展のイメージは、下図の通り。2023年度からの第1フェーズでは企業の自主的な取り組みを促し、2026年ごろからの第2フェーズでは、排出量取引市場が本格稼働するのに合わせて、さらなる方策を検討する予定です。さらに、2033年ごろからの第3フェーズでは、発電部門の段階的な有償化を行うとしています。

(GX-ETSの段階的発展のイメージ。出典:GXリーグ設立準備事務局 令和4年12月)



GX-ETS第1フェーズの概要

(GX-ETS第1フェーズの概要。出典:GXリーグ設立準備事務局 令和4年12月)

 

GX-ETSの第1フェーズでは、上図のような4つのステップが想定されています。2021年度の国内における直接排出量が10万トンCO2以上のGXリーグ参画企業は、これらすべての取り組みを実施することが求められます。一方で、同排出量が10万トンCO2未満の参画企業は「1.目標設定」「2.実績報告」「4.レビュー」が実施可能ということです。

 

自主目標の設定方法

第1フェーズでは、2030年度および2025年度の排出削減目標、2023〜2025年度までの3年分の総排出量の目標を設定します。それに加えて、自主的な取り組みを促すGX-ETSの趣旨から、基準年度の排出量についても自ら設定することが求められます。基準年度は、原則として2013年度ですが、各企業の取り組み状況などによって2014〜2021年度の間でも設定が可能です。その際には、国内直接排出量と国内間接排出量を分けて設定する必要があります。

 

また、参画企業はこれらの目標をGXダッシュボード上で公表することになっています。報告が求められる情報と公表される情報については、下表の通りです。

(GX-ETSの参画企業が提出する情報。出典:GXリーグ設立準備事務局 令和4年12月)

 

当社は、経済産業省が公表した「GXリーグ基本構想」に賛同し、「GXリーグ設立準備公式WEBサイト」にメンバーとして掲載されています。(参考:MEMBER|GXリーグ設立準備公式WEBサイト

 

また、当社では、CO2排出量の算定から実調達までをサポートするコンサルティングサービス、需要家さまの再生可能エネルギーの調達や電力のご契約周りに関するご提案も行っております。専門知識豊富なスタッフがご対応させていただきますので、どうぞお気軽にご相談ください!

エネルギーのお困りごとはございませんか?

当社は、コスト削減やカーボンニュートラル実現に向けたエネルギーソリューションの提供と、ソリューションを実践し培った知見に基づくエネルギーのアドバイザリーや実務支援を行っております。お客さま毎に異なるニーズに合わせて、環境目標達成に向けたソリューションを”具体的に”ご提案させて頂きます。再エネ電力調達、CO2削減に関するお困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

Index