排出量取引制度(GX-ETS)の排出枠取引市場が2027年度秋ごろに開設されることから、経済産業省・資源エネルギー庁は2026年9月25日、市場価格が高騰、あるいは下落した際の救済措置などについて議論しました。
GX-ETS 2027年度の本格稼働に向け詳細を議論
排出量取引制度(GX-ETS)とは、国が定めた温室効果ガス(CO₂)排出量の上限をもとに、事業者間で排出枠を取引する仕組みです。CO₂の直接排出量の直近3年度平均が10万トン以上となる事業者が対象となります。
初年度である2026年度は、全事業者に対して、自社が制度の対象となるかどうかの判定・届出が義務付けられ、今年9月末が届出の締め切りとなっていました。本格的な運用が開始される2027年度を前に、資源エネルギー庁は制度の検討を進めています。
上下限価格を毎年設定 物価上昇率など考慮
2027年度以降、本格稼働後の排出枠取引市場では、価格高騰・下落の対策として上下限価格が設定されます。上限価格はあらかじめ決められていますが、下限価格はリバースオークションの実施によって引き上げを図ります。2026年度は、上限価格が4,300円、下限価格が1,700円と公表されており、翌年度以降は、毎年3%の上昇と物価上昇率を反映するとしています。
市場価格高騰時の「みなし保有措置」を議論
9月25日の第9回 排出量取引制度小委員会では、市場価格が高騰して調達が困難になった場合の「みなし保有措置」について議論されました。みなし保有措置とは、平均売買取引価格が3か月連続で上限価格を上回る場合に、排出枠を保有しているとみなす特別措置です。みなし保有措置が発動される際には、事業者がみなし保有措置負担金を納付することを条件に、納付額を上限価格で除した分の排出枠を償却できるとされました。
「リバースオークション」の実施で価格下落を防止
また、これとは別に、排出枠取引市場の価格が下落しても、排出削減の投資意欲を減退させないように、リバースオークションを実施して市場価格の低下を防ぐ措置が予定されています。リバースオークションが実施されるのは、取引価格の月平均が3ヶ月連続して下限価格を下回る場合とされました。
なお、GX-ETSに関しては、当メディアでは下記の記事を配信しています。ぜひ併せてご覧ください。
- GX-ETSとは? 第1フェーズの概要や報告の内容決まる(Reivalue メディア)
- 排出量取引制度「GX-ETS」、算定の詳細や割当の調整を議論(Reivalue メディア)
- 排出量取引制度 GX-ETSのベンチマーク水準案、30年度に上位32.5%(Reivalue メディア)
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