需要家が環境価値を直接購入できる「再エネ価値取引市場」。第2回オークションの結果が発表されました。2021年11月の初回オークションでは、約定量が劇的な伸びを見せましたが、第2回オークションはどのような結果となったのでしょうか。
約定量と約定価格はともに減少・下落
2022年2月17日、第2回•再エネ価値取引市場のオークション結果が発表されました。第62回制度検討作業部会によると、FIT非化石証書の約定量は約13.4億kWh。前回の約19.2億kWhより減少しましたが、需要家が直接参加できるようになる前と比べると相当な量であることが伺えます。
出典)経済産業省 第62回 総合資源エネルギー調査会 電力•ガス事業分科会 電力•ガス基本政策小委員会 制度検討作業部会 資料5「非化石価値取引について」
約定量の加重平均価格は0.30円/kWhで、約定最高価格が2.0円/kWh、最低価格が0.3円/kWhでした。前回の約定量加重平均価格は0.33円/kWhだったため、約10%下がったことになります。(参考『【速報】再エネ価値取引市場の初回オークション結果をレポート!』)
需要家や仲介業者の参加は大きく伸長
その一方で、小売電気事業者ではない需要家やFIT非化石証書の仲介を行う仲介業者の参加者数は前回を大きく上回りました。前回は需要家6者、仲介事業者19者でしたが、今回は需要家14者、仲介事業者34者と2倍近くに伸びました。
初回オークションでは様子をみていた需要家や仲介業者などが、第2回オークションには参加したものとみられます。2021年11月の初回オークション後、FIT非化石証書を活用して、電気と再エネ価値を一緒に販売するなどのサービスを展開する企業も登場するようになりました。
温対法における取り扱いについても検討
同制度検討作業部会では、需要家が直接調達したFIT非化石証書の温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)での取り扱いについても話し合われました。
焦点は、購入した非化石証書をどのように需要家の排出削減量に反映させるかということです。この取り扱いに関しては、環境省の別の検討会でも議論されてきました。
この検討を受け、同制度検討作業部会では現在のところ「証書の電力量×全国平均係数で算出したCO2量を、他者から供給された電気に由来するCO2排出量から控除する」という方法で議論を進めています。弊社は今後も、この議論の動向について注視していきます。
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